教科書のパワーポイントデータを利用する
最近教科書会社から教授資料の他に様々なデータを提供してくれますが、その中で特に便利なのが教科書の内容をそのままパワーポイントにした授業用スライドです。
それらはアニメーションの設定もされており、ダウンロードしてすぐに授業を始めることもできます(ほとんど編集の必要はありませんが、生徒の実態や教育方針に合わせてカスタマイズも可能です)。
以前は教科書PDFデータをスクショしてスライドにペーストしていましたが、その労力がなくなりPower Pointでの授業がやりやすくなりました。
教科書の例題や問題演習のスライドはほぼ手を加える必要がないので、追加で扱いたい内容のコンテンツ作成に時間を使えます。
スライドをアレンジする
教科書会社のスライドそのままでも十分なのですが、1枚のスライドにぎっしり文字が入っていたり、それらが一気に表示されるとどうしても生徒からは見にくいようです。
そのようなときはスライドをアレンジしてあげる必要があります。ここでは効率よくより見やすいスライドにする方法についてまとめます。
目隠し用オブジェクトの設置
「ホーム」または「挿入」タブから「図形」を選択し、「長方形」を挿入します。
長方形を選択し、「図形の塗りつぶし」から「白(スライドの背景と同じ色)」を選択します(図形の枠線は「なし」にしておきましょう)。
さらに「アニメーション」タブの「終了」から「フェード」を選択します(「フェード」以外のアニメーションでもいいのですが、目隠しが派手に消えてしまうとうっとおしいので「フェード」がおススメです)。
これでクリックすることによって目隠しが消えて文字や図が現れたように見えます。
私はこの目隠しを利用して、スライドに表示する情報を制限して、順番に文や式を示すようにしています。ICT化が進んだといっても、やはり板書での授業に慣れている生徒も多いため、板書に近い感覚で見られるように、スライドに目隠しを使っています。
また、授業スライドの初期設定では、例題の「考え方(ヒント)」が与えられているのですが、私はあえてそれを消して生徒に0から考えさせて授業を進めています。
注目してほしい部分の強調
スライドの中で注目してほしい箇所に色を付けるなどして強調することがあると思います。私は塗りつぶした図形を透過させて、スライドの一部を強調しています。
「図形の塗りつぶし」のウインドウ下部で「透過性」を70%にします。
※下線や枠をつけるとスライドがガチャガチャする気がして、私は塗りつぶしを使っています。
スライドをOneNoteに流用する
Power Pointを用いた授業は、One Noteとも相性が良く、授業用スライドの情報を少し削って(解答やヒント、無駄なスペース等)画像に変換すれば、それをもとに授業用ノートを簡単に作れます。
授業プリントを作っている方は、One Noteを使えば授業プリントの作成、印刷、配布、回収から解放されます!
OneNoteはかなり便利なデジタルノートです。生徒の取り組みがいつでもノート回収不要で見ることができます。
レーザーポインタを利用する
パワーポイントでの授業に欠かせないのがレーザーポインターです。
スライドを進めたり戻したりする機能が付いているものがおススメなのですが、その一番の理由が「パソコンに張り付かなくていい」というところです。スライドを進めたり戻したりするためにはパソコンがある教卓に戻らなくてはいけませんし、目線もキーボードに移さなければなりません。これが非常に面倒です(パソコンを持って歩くのは危険なのでおすすめしません)。
レーザーポインタなら机間巡視しながらスライドの操作もできますし、教室の後方から黒板を指して説明することも可能なので、かなり快適に授業を進行できます。
生徒にタブレットを使わせてる場合、他のことに使用しないように机間巡視をこまめにする必要がありますので、遠隔操作できるレーザーポインターが必要になります。
また、最近ではUSB接続ではなくBluetooth対応のレーザーポインタも登場しています。USBの抜き差しがなくなりかなり快適です。
黒板も利用する
ここまでパワーポイントを用いた授業について書いてきましたが、今の教育現場の環境では黒板も必要です。
ほとんどの学校で電子黒板は黒板の半面分程度の面積なので、どうしてもスライド1枚で収まらず見にくいときもあります。
そんなときは黒板の利用も視野に入れた指導案を考えましょう。数学では応用問題を扱うときには、必要な情報を黒板にメモしておき、スライドをまたいで説明することもあります。
黒板の全面積が電子黒板になることはこの先ないと思いますので、黒板と電子黒板をバランスよく使ってより効果的な授業をしていきたいですね。
【タイマー付きスライドテンプレート】
パワーポイントのスライドショーをしながら手軽にタイマーを使いたいと思ったことはありませんか。いくつかテンプレートを用意しましたのでよろしければご利用ください。
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